42歳ベテランの開幕スタメンが見えてきた。今季25年目のロッテ福浦が6番DHで出場し、オープン戦初安打を含む3打数2安打。「今日はだいぶよかった。いろいろ試しながらやっている。とりあえず内容をよくしていきたい。ヒットが出たのはホッとしているけど」。通算2000安打まで残り38本の男でも、初安打が出るまでは不安を抱えていた。

 変化球を確実に仕留める技術は衰えない。第1打席は野上の102キロのカーブを右前打、第3打席は122キロのスライダーを中前にはじき返した。「たまたま。基本は真っすぐ待ちなので」。今季から打撃コーチを兼任するが、手本を見せるように安打を重ねた。試合前の打撃練習ではスタンドインを連発。飛距離と確実性は群を抜いている。

 キャンプ中の紅白戦で右足を負傷し、13日に1軍復帰したばかりだった。低い気温の中でのプレーは避けたいところだが「しょうがない。やるしかない」と気合十分。井口監督も「開幕に合わせて順調に来ていると思う」と評価した。外国人野手の打撃が低調で「外国人枠が余るかも」(井口監督)という状態。78年野村克也に次ぐ、チーム2番目の年長記録となる42歳3カ月の開幕スタメンは十分ありえる。【斎藤直樹】