山賊たちがアーチの競演でソフトバンクを沈めた。西武打線が今季2度目の1試合5発で千賀をKO。中村、メヒアの重量級8、9番コンビのソロ2本でリードを奪い、6回に秋山、浅村、山川の3振りでとどめを刺した。6連勝で貯金は18。辻監督も「大きい1勝でした」とうなずいた。

 正念場の1週間を、らしい勝ち方で滑りだした。3位ソフトバンク、2位日本ハムと続く6連戦。7月7本目の22号2ランで同月5度目の猛打賞を決めた浅村は「今週は本当に大事な週になる。頭を取るという気持ちだけを胸に持っていました」と、主将としてチームの決意を代弁した。

 思いは攻撃に表れた。ド派手な1発攻勢も個人技だけの結果ではない。今シーズン2戦2敗の千賀攻略に向け「いろんな球種がいいが、チーム全体で真っすぐを打ちにいく考えだった」(浅村)。5発中4発が直球を捉え、狙いを実践。7得点中6点が2死無走者からと、高い集中力も相手へのダメージを増幅させた。

 首位をがっちりキープし7月を締めた。浅村は「みんなで1つになって戦っている成果が出ている」と力強くうなずいた。10年ぶりの頂点へ、この勢いのまま突き進む。【佐竹実】