吉田輝星(金足農)ばりの熱投で、苦境を越える。巨人は20日、川崎市のジャイアンツ球場で投手練習を行った。

 今季序盤に勝利の方程式を形成した上原、マシソン、カミネロがファーム調整中。ここ10試合の2番手以降の防御率が6・56と、台所事情が厳しい。斎藤投手総合コーチは「リリーフがうまくいかない。(先発を)引っ張り気味になるのはしょうがない」と両リーグトップの16完投を誇る先発陣のさらなる奮闘に期待した。

 甲子園では金足農の吉田が5試合連続完投で、今日21日の決勝へ。現役時代に11戦連続完投勝利で「ミスター完投」と呼ばれた斎藤コーチは「ちょろっと見たよ。楽しみだね」と感想を話し「みんなそうやってあの頃はできたんでしょ? 俺もやったよ。4連投もした」と高校時代を回顧。思春期に培った土台が今につながると強調した。

 今日21日からのDeNA3連戦初戦に先発予定の内海が「1回でも多く投げられるようにしたい」と話せば、2戦目に先発予定で8月3戦3勝の吉川光も「1番は投げきること」と完投への意識を高めた。9月には日程の関係で先発の必要枚数が減り、救援へ回ることが想定される。投手陣の態勢が整うまで、耐えしのぐ。【桑原幹久】