ソフトバンク工藤公康監督(55)が決意の全勝宣言だ。今日21日から2位日本ハムと静岡、東京ドームで3連戦。その後、ヤフオクドームで首位西武と3連戦を行う。この日、静岡・草薙球場での投手練習を視察に訪れた工藤監督は「この6連戦を乗り切らないと見えるもの(優勝)も見えなくなる。それくらい大事な6連戦。1つでも負けないように。勝つしかない」と、強い思いを口にした。

 2位の日本ハムとは2・5ゲーム差で、今季6勝13敗とすでに負け越しが決定。明日22日からの東京ドームは主催した7月に1-10、0-12と惨敗して以来の舞台だ。工藤監督は「精神的に勝ち越しているチームは優位に立てる。ハンディが僕らにあると考えてやらなければならない」と警戒した。東浜、バンデンハーク、武田の3枚でまず3連勝を狙う。9ゲーム差の首位西武には今季7勝8敗だが、ヤフオクドームでは4勝3敗と勝ち越している。千賀、ミランダ、大竹の先発で勝負する。

 ポストシーズンのように、短期決戦モードだ。救援陣にもフル回転を求める。「投げる投手にはみんな期待している。リリーフにも負担をかけると思う」と石川、中田のロングリリーフ要員や嘉弥真、スアレス、加治屋、森の勝ちパターンの投手も惜しみなくつぎ込むつもりだ。

 オリックスに3連勝するなど最近10試合で8勝2敗とチームに勢いが出てきている。「投打がいいからといって油断してはいけない。戦い方は変わらないが、1試合の疲労感は相当ある」と指揮官。残り40試合ではなく、今日からの6連戦に日本一連覇をかける。【石橋隆雄】