ベンチで出迎えるチームメートたちは、みんな笑顔だった。

西武秋山翔吾外野手が1-1の8回1死、日本ハム玉井から決勝の24号中越えソロを放った。初球、真ん中に入ったカットボールを逃さなかった。「多和田が頑張っていた」と、8回1失点と好投していた後輩に16勝目を贈った。

さらに盛り上がったのは、ダイヤモンドを1周してから。ハイタッチで祝福する選手に混じって、右手の人さし指を天に突き上げる選手が何人かいた。

9月27日のソフトバンク戦、秋山は1点を追う8回に3ラン。土壇場の逆転勝ちを引き寄せ、優勝マジックを3とした。その際、右人さし指を突き上げるポーズをしながら、ダイヤモンドを走った。試合後「テンションが上がりすぎた。恥ずかしい」。この日の1発で、その時のことをいじられたわけだ。優勝を決めた前日の祝勝会(ビールかけ)でも、秋山の顔マネをし頬に背番号の「55」と書いた熊代が、何度も人さし指を突き上げるポーズを披露し、チームメートは大盛り上がり。中締めのあいさつでは秋山の口調までまねして話し、爆笑を誘った。

完全にいじられキャラとなってしまった秋山は「あれをはやらそうとしている人たちの気持ちが分からない。意識して、やりません!」と強調した。もっとも、「みんなが笑ってるのはいいこと。今日が優勝が決まる試合だったら、絶対やってました」とも。

チームの雰囲気は最高にいい。