富士大(岩手)が楠研次郎外野手(4年=東海大相模)の右越え本塁打などで、7回コールド7-0と青森大に勝ち、リーグ史上初の10連覇を達成した。通算33度目の優勝で、27、28日に開催する明治神宮大会東北地区代表決定戦(福島・ヨーク開成山スタジアム)の初戦は、仙台6大学リーグ優勝チームと対戦する。

豊田圭史監督(34)は「5年10季、簡単には優勝できていない。選手が良く頑張ってくれた。最初に優勝した時の主将が外崎(修汰=現西武)、3、4連覇のエースは多和田(真三郎=現西武)、5、6連覇が小野(泰己=現阪神)。いろいろな先輩がいての10連覇。歴史を刻めた」と笑顔を見せた。

勝てば優勝が決まる一戦で、初回に吉田開外野手(3年=専大北上)の右翼線適時二塁打などで2点を先制した。3回には「北東北の安打製造機」と称される楠が左中間適時二塁打を放ち、リーグ史上2人目の大学通算100安打を達成。4回にも右安、7回にはソロ本塁打で試合を決めた。主将として10連覇に貢献した楠は「めちゃくちゃ、うれしい。北東北が強くなってきている中で、良いものを作れたと思う。優勝も100安打の重圧もありましたけれど、1年春から使っていただいている豊田監督に感謝です」。今秋はエースとして君臨した左腕・佐々木健(4年=木造)も7回2安打完投で5勝目を挙げ「自覚を持って、1段階高いレベルで投げられたシーズンでした。リーグ戦最後にゼロで抑えられたことは良かった。神宮にも行って後輩たちに良いところを見せられるようにしたい」と3季連続の神宮大会出場に、気持ちを切り替えた。