プロ野球独立リーグのBC福島が3日、チーム存続の危機に立たされていることが分かった。運営母体の福島県民球団が経営難に陥り、扇谷富幸球団社長とも連絡が取りにくい状況。球団代表を兼ねる岩村明憲監督(39)はこの日、福島市役所と同県庁を表敬訪問。「社長(扇谷氏)とは半年以上話していないし、まだ何も聞いていない。社長が決めることなので自分は話す立場にない」と困惑しながらも、「選手たちを路頭に迷わせたくない。私もスタッフもがむしゃらに福島のため、選手たちのために頑張っている」とチーム存続に意欲を示した。

福島は14年に県内の企業家有志らによって誕生。参入4年目の今季は前後期とも東地区2位で、4年連続の地区プレーオフに出場した。だが、経営面では17年12月期決算で経常損失5679万円と2年連続の赤字を計上。安定したチーム成績とは裏腹に、経営悪化が表面化していた。

福島原発事故を含めて大きな被害を受けた東日本大震災後、「福島のために」を旗印に突き進んできた。現段階で事業譲渡の話もないが、岩村監督は「来年もやるつもりでいる。福島と地域の子供たちのために、できる協力は惜しまない」と前向きに話した。