東海大・海野隆司捕手(3年=関西)は「甲斐キャノン級」の強肩で高評価を受ける。来年の大学球界は立大・藤野隼大(川越東)、東洋大・佐藤都志也(聖光学院)、慶大・郡司裕也(仙台育英)ら「捕手戦国時代」が予想される中、二塁送球タイム1秒73は大学No.1。「肩もそうですし、大学で1番になりたいです」と闘志を込める。

今年の日本シリーズ、海野はソフトバンク甲斐の活躍に目を奪われた。日本シリーズ新記録の6連続盗塁阻止で、育成出身選手初のMVPを獲得。自身は身長173センチ、甲斐は170センチと体格もほぼ同じで「『すごい』としか言いようがないです。自分も甲斐さんのようになりたいなと思った」と強い憧れを抱いた。

盗塁阻止の極意は「捕球前に体を少し揺らしながら、捕球と同時に左足に乗せるイメージ」。小1でソフトボールを始め、当初は内野手だったが、投手のボールを捕れる選手がおらず、小5で捕手に転向した。関西高ではコーチと二人三脚で「捕ってから速く投げる」ことを徹底し、技術を磨いた。「甲斐キャノン」とともに「海(かい)キャノン」も注目を集める。【久保賢吾】