西武金子侑司外野手(28)が3年ぶりの盗塁王へ走り始めた。25日、都内の施設で自主トレを行い盗塁のスタートを入念に確認した。「毎年、体も変わるから同じではしっくりこない。スタートは大事にしているので、突き詰めてやっていきたい」と体の重心や姿勢、構えをチェック。自己最高53盗塁を超えるキャリアハイを念頭に「出塁率を上げれば超えてくる。もう1回盗塁王を」と16年以来のタイトル獲得を掲げた。

グラウンドに入るときには試合用のスパイクを着用する。「スパイクを履いてずっとやっている。キャンプに入ってからスパイクを履きだすと、足が張ってくる。きつい練習もスパイクでやっておきたい」と練習から実戦仕様で走り込む。商売道具の「足」のことを自ら考え導き出した方法で「全然しんどい。しっかり土台をつくっておきたいので」と走り続けた。

昨年まで一緒に練習していた松井稼頭央2軍監督が引退し、1人での孤独トレを選んだ。「(2軍落ちして)会わないように頑張ります」とキッパリ独り立ちを宣言。53盗塁をクリアすれば、大先輩の持つ球団記録62盗塁も視野に入ってくる。【栗田成芳】