日本ハム斎藤佑樹投手(30)が、9日の阪神とのオープン戦で先発することが7日、決まった。

舞台は甲子園。15年6月の交流戦で1度中継ぎ登板したことはあるが、先発マウンドに上がるのは、プロ9年目で初めて。早実のエースとして夏の甲子園決勝再試合を制した、06年8月21日以来4583日ぶり。千葉・鎌ケ谷の2軍施設で全体練習に参加した斎藤は「場所はどこでも関係ない。結果を求めてやるしかない」と気合を入れた。

開幕ローテーション入りをかけた、背水のマウンドとなる。ここまで実戦2試合で計5回を無安打無失点。先発争いに踏みとどまっている。「結果を残すことが第一優先」。昨季は2年ぶりの未勝利で、置かれた立場は理解している。春季キャンプ中から「結果、とにかく結果」と繰り返してきた。「スキは見せられない」。今回も、甲子園のマウンドは野球人生がかかっている。

13年前の夏、甲子園で決勝戦を投げ合った斎藤とヤンキース田中を、取材者としてインタビューした栗山監督は「みんなが、見たいでしょ」とニヤリと笑った。今回の登板予定は「偶然だよ」としたが、「自分らしく投げてくれることを期待しています」と斎藤へのメッセージを投げた。背番号1として、聖地のマウンドへ戻る。がむしゃらに頂点を目指した18歳の夏のように、30歳の春もがむしゃらに未来を切り開く。【木下大輔】