伝統の関関戦は、関大が延長12回の激闘を制し、先勝した。

2対2の同点で迎えた12回裏、1死1、3塁から5番倉川竜之介外野手(4年=桜宮)の左越え適時打で勝ち越した。

投げては、7回途中から登板した香川麗爾投手(2年=大阪桐蔭)が好リリーフ。この春初めてベンチ入りし、この日が大学初登板。「ここまでできると思っていなかった」。変化球主体に低めに集め、6回を4安打9奪三振で無失点。勝利を呼び込んだ投球に早瀬万豊監督も「香川がよく投げた。気の入ったボールを投げていた」と目を細めた。

大阪桐蔭高時代は17年春のセンバツで1、2回戦にリリーフとして登板し、優勝を経験。当時は徳山壮磨(現早大)がエースを務め、3回戦で敗退した夏は甲子園での登板はなかった。ロッテ藤原、中日根尾らの1学年先輩にあたる。中でも日本ハム柿木とは仲が良く「柿木が頑張っているところをユーチューブとかで見ています。藤原とかすごい」とプロの世界で奮闘する後輩から刺激を受けている。

初登板で記念すべき初勝利。「同期の中でも僕だけ(試合に)出ていなくて。ここからが勝負。やっとスタートラインに立てた」。大学野球は甲子園勝利投手という最高のスタートで幕を開けたばかりだ。