今春から渡部峻新監督(27)率いる北翔大が、逆転で新体制初陣を飾った。

2点を追う7回、押し出し四球と犠飛で追いつくと、2死満塁で8番安井流征捕手(4年=札幌光星)が、左翼線に走者一掃の適時二塁打を放ち、勝ち越した。安井は「打った瞬間、抜けたと思った。渡部先生の初戦だったし、何としても勝ちたかった」と振り返った。渡部監督は「選手たちが自分で考えて、勝利を引き寄せてくれた結果」と喜んだ。

新体制の目標は「全勝優勝」と定め、開幕戦に臨んだ。「そのためには、エースにおんぶにだっこでは果たせない。全員で勝っていかないと」と同監督。開幕先発は最速148キロの左腕エース本前郁也(4年=札幌光星)ではなく、右の下村尚弥(4年=北海道尚志学園)でスタート。3、4回は太田秀(2年=駒大苫小牧)、5、6回は藤山龍輝(2年=札幌真栄)、7回は菊池雄介(2年=札幌大谷)と公式戦初登板の3投手を挟み、8回から本前がマウンドに上がり、総力で1勝をつかんだ。

5投手をリードし、攻守で貢献した捕手の安井は「いろんな投手がいて難しかったが、笑顔で話しかけ、リラックスして投げてもらうように心がけた。平成最後の試合で勝てて良かった。令和にもこの勢いをつなげたい」と2時代またぎでの連勝を見据えた。