京大・藤原風太投手(4年=東海大大阪仰星)は7回2失点の力投及ばず敗れ、リーグ通算6勝目を逃した。持ち前の粘りの投球を見せていたが、打線が同大・高橋恭平投手(2年=高田)に完封を喫した。

青木孝守監督は「初回の攻防が勝敗を分けましたね」と悔しそう。初回は無死二、三塁のピンチをしのいだが、逆に1死二塁で無得点に終わった。

3回に先制の1点を与えた。2死一、三塁から一、二塁間へのゴロを打たせたが、藤原がベースカバーできず、無人の一塁に駆け込まれた。7回に2点目を失い、降板した。

身長172センチ、最速137キロと目立った特長はないが、今春は第1節の関大戦で完封。さらに全国レベルの近大打線を相手にも2失点と好投した(9回サヨナラ負け)。今春は5試合で1勝3敗になったが防御率1・98と1点台を維持している。

球歴は京大ではめずらしい。中学時代は全国屈指の強豪、枚方ボーイズでプレー。エース級の立場で活躍した。東海大大阪仰星でも1年秋に背番号1を背負った。故障で目立った活躍はできなかったが、引退後に猛勉強を重ね、現役で京大(工学部)に合格した根性の持ち主だ。

弟の涼太も寝屋川のエースとして、昨春の大阪大会で大阪桐蔭に勝利まであと1歩のところでサヨナラ負けし、話題になった実力派。今春、神戸大硬式野球部に入部した。

「明日(13日)何とか勝てれば、第3戦は水曜日まで空く。それもあって藤原を7回までにしました」と青木監督。9季ぶりの勝ち点ゲットへ、中2日でエース再投入のプランを描く。