楽天の4番にジャバリ・ブラッシュ外野手がはまった。3回2死二、三塁で2球内角を厳しく突かれ「ギャンブル的にコースを張っていた」。胸元に食い込んでくるヤクルト原のシュートを左前にはじき返す先制適時打。初めて4番に入った9日の中日戦から2試合連続タイムリーで、3連勝と今季最多に並ぶ貯金7、単独首位浮上を呼び込んだ。

試合前のシートノックは基本的に免除。全体のウオーミングアップ参加も判断を任されている。前カードは下半身の張りで大事を取って2試合欠場した。「万全な状態で試合に臨んでくれればいい」。平石監督はじめ、チームは手厚くバックアップするが、孤高ではない。先頭打者だった2回、ピンチで踏ん張った塩見をベンチ前で出迎えてから打席へ。「メンタルも体もコンディションがいい。4番は茂木、浅村と出塁率の高い打者が前にいる。得点圏、打点を稼ぐチャンスで回ってくるのはうれしいね」。まず感謝を口にする。

ここまで両リーグ最多9死球も「調子がいい打者には厳しいところを突いてくる。対応すればまた攻め方を変えてくる。こちらはそれを克服する。『いたちごっこ』みたいなもの」と余裕がある。指揮官も「全員が1年を通していいことはあり得ない。その間は他がカバーする」と新4番に期待を込める。【亀山泰宏】

▽楽天塩見(7回5安打1失点で負けなしの3勝目)「ブルペンから走っていないと感じた真っすぐは見せ球にして、変化球を多めにした」

▽楽天浅村(5回に追加点となる適時打を含む猛打賞)「(適時打は)何とか追加点という気持ち。いいところに飛んでくれました」