3年連続日本一を達成したソフトバンク工藤公康監督（56）が一夜明けた24日、来季Vを誓った。日本シリーズで巨人を4連倒した直後、日付が変わった24日の深夜午前1時過ぎに球団が2年契約の更新を発表。福岡に凱旋（がいせん）した指揮官は「リーグ優勝からの4年連続日本一」と力を込めた。千賀を育てた倉野信次投手コーチ（45）が、ファームを巡回するコーチに異動することも判明。若手を底上げし、下克上ではない完全優勝を目指す。

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ソフトバンクが倉野投手コーチをファームを巡回するコーチに配置転換することを決めた。チームは3年連続日本一を果たしたが、シーズン後半は先発のコマ不足に悩まされ、2年連続でリーグ優勝を逃した。球団は若手投手陣の底上げが、4年連続日本一に不可欠と判断。若手育成に定評がある倉野コーチに白羽を立て、ファームを任せることになった。

09年からファームのコーチを長く務め、3軍制導入初年度の11年から3軍を指導。高卒の育成選手で入ってきた千賀を、自ら自転車に乗って走り込みに付き合うなど鍛え上げ、日本のエース格にまで育てた。

ファームには19歳の怪物カーター・スチュワートや17年ドラフト1位吉住、160キロ左腕古谷、ルーキー杉山など一級品の素材がそろう。伸び悩んでいる田中や松本らもいる。倉野投手コーチは「うちのファームは楽しみな投手が多い」と常々話しており、2軍、3軍全体を見るコーチとしては適任といえる。

不在となる1軍投手コーチは外部から招く可能性が高い。また、関川浩一1軍打撃コーチ（50）もファームへ異動することになった。

◆倉野信次（くらの・しんじ）1974年（昭49年）9月15日、三重県生まれ。宇治山田から青学大を経て96年ドラフト4位でダイエー（現ソフトバンク）に入団。先発、中継ぎと幅広く活躍した。通算164試合、19勝9敗1セーブ防御率4・59。07年で引退し09年から投手コーチ。今季は1軍投手コーチ。177センチ、91キロ。