西武が、今秋ドラフト1位筆頭候補に近大・佐藤輝明内野手(4年=仁川学院)を挙げていることが27日、分かった。

複数の関係者の話を総合すると、クリーンアップ候補として特A評価をしているという。ここ6年続く投手指名から方針転換する可能性が出てきた。

圧倒的な飛距離を誇る右投げ左打ちのパワーヒッターで、50メートル6秒0の俊足。「柳田2世」と呼び声が高い佐藤を、6日に渡辺GMが初視察した。「3番三塁」で出場した関西学生野球秋季リーグ同大戦をチェックし、無安打だったが「スケールが大きい。意外と守れる。どこかひとつのポジションに固定して、クリーンアップを打たせたいタイプ」と規格外の素材を高評価した。内野手の1位指名となれば、02年後藤武敏(自由獲得枠)以来18年ぶりとなる。

チーム事情にも合致する。主力の不調に加え、けが人続出でなかなか戦力が整わず苦戦。先発投手陣は、高橋光、松本らが頭角を現しており、2年契約のニールもいる。2軍調整中の今井も復調すれば、柱として期待できる。新人には左腕・浜屋もおり、先発は全体的に将来性が高い。野手陣に主軸の一角が加われば、山賊打線にさらなる破壊力をもたらすことができる。

球団は近日中に編成会議を行う予定。巨人、阪神なども佐藤を1位候補としており、ドラフト会議(10月26日)当日まで情報を精査しながら熱視線を送る。