都市対抗野球(11月22日開幕、東京ドーム)出場2枠を争う2次予選東北大会(福島県営あづま球場ほか)が今日6日、計12チームが出場して開幕する。2年連続4度目出場を狙うきらやか銀行(山形)も、大曲工(秋田)を甲子園出場に導いた右腕・武田龍成投手(23=専大)らが若き新戦力となる。

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武田は多彩な変化球と最速145キロ直球の制球力と質にこだわる。「自分は速球で抑えるタイプではない。キレで勝負したい。キャッチボールからしっかり投げることを意識しています」。高校では15年春のセンバツに4番エースで出場し、甲子園で1勝。大学でも東都2部で防御率0点台と活躍した。

手本は身近な存在でもあるチームのエース右腕・小島康明投手(28=東農大)だ。「150キロを超えるストレートがなくても空振りやファウルを奪える姿は参考にさせていただいています」。ブルペンでの投球練習時も、力の入れどころなどを後方でチェックしてもらっている。「低めに投げられる小さい変化が欲しかった」と、カットボールの新球種も伝授してもらい、幅が広がった。

昨年の都市対抗(きらやか銀行-パナソニック戦)も生観戦し、思いを強めた。「ここで投げたい。良い場所だなと感じた。(2次予選は)第2代表までに入らないと終わりの大会。ロースコアの展開でマウンドに上がることが多いと思うけれど、悔いの残らないプレーがしたい」。先発、中継ぎ、抑え問わず、接戦を制する一翼を担う。【鎌田直秀】

○…橋本魁投手(19=日大山形)は右スリークオーターからの勢いで勝負する。高校時代は野手との二刀流だったが、母校の荒木準也監督から背中を押され、社会人では投手1本。「やりがいのあるポジション。地元の素晴らしい企業で野球が出来る誇りを持って、山形の方を喜ばせたい」。コロナ自粛期間を含め、下半身強化に努めた成果を1年目から発揮する。

▼柿崎航(22=東北福祉大、俊足巧打で大学日本一を経験)「謙虚な心を持って、足と出塁率でチームに貢献していきたい」

▼横沢優人(23=中央学院大、右肘手術でリハビリ中)「今やれることをしっかりやりたい。守備と肩には自信がある。治ったら長打力を磨きたい」