ゴールデンリバース(秋田第2代表)がクラブチーム対決の死闘を制し、初戦を突破した。タイブレークの延長13回、8-7で福島硬友クラブを振り切った。平日開催とコロナ禍の影響でベストメンバーを組めなかったが、ベテランと若手が融合し、ベンチ入り14人で開幕試合勝利をつかんだ。

  ◇  ◇  ◇

延長12回まで、ともに11安打で5点を奪い合うシーソーゲーム。ゴールデンリバースはタイブレーク突入の延長13回表1死満塁、大ベテランの一振りに救われた。岩見正道内野手(40=東北学院大)が走者一掃の右中間二塁打。3点を勝ち越すとその裏、若手2人の継投で逃げ切った。岩見正は昨年6月に左アキレス腱(けん)を断裂。年齢的にも「引退危機」に直面したが、「もう40歳なので緊張はない。コロナで練習もできなかったから、試合ができて楽しい」と、社会人15年目は笑顔で初戦突破を喜んだ。

岩見正の戦列復帰は好材料だが、仕事の関係などで本来のレギュラーは3人しかそろわなかった。今季就任した選手兼任の真坂隆監督(41=青森大)も8番指名打者で公式戦初出場した。苦しい台所事情の中、4番菊地貫太朗捕手(28=横浜商大)も攻守でけん引。初回2死二塁で左越え先制二塁打を放ち、4点を追う5回2死一塁では左中間に大会1号を放ち、反撃の口火を切った。17年までTDK(秋田)でプレー。若手2投手も好リードし「(本塁打数は)僕は意外と打っているので覚えていない。打ち気を誘って変化球主体でリードした」と、ちゃめっ気たっぷりに振り返った。

真坂監督も6回1死三塁で中前適時打と奮闘。きらやか銀行(山形)と戦う今日7日の2回戦は、さらに少ない12人での戦いを強いられる。それでも、昨年まで楽天でプレーした左腕・鶴田圭祐(26)を温存しており、真坂監督は「企業チーム相手に投げさせようと思っていた。一泡吹かせられれば」と下克上を狙う。【佐々木雄高】