日大国際関係が、2季ぶりのリーグ制覇を果たした。1敗差の2位東海大海洋に3-0で快勝。同率2位の静岡産大も延長タイブレークの末に静岡大に敗れたため、12日のリーグ最終戦を待たずに25度目の優勝が決まった。この日は、先発の大石亮人投手(3年)が1安打完封。エース左腕の快投に、主将の林健太捕手(4年)が2安打3打点の活躍で応えた。

     ◇     ◇     ◇

日大国際関係バッテリーが、大一番の主役になった。まずは大石。優勝が懸かる一戦で先発を任され「気合が入りすぎて、緊張していました」。初回、四球などでピンチを招くも「今季は、心で慌てても頭の中では冷静でいようと努めてきた。今日もその通りにできた」と後続を打ち取り、無失点。そのままリズムに乗り、リーグ戦初完封を飾った。被安打は、1回の内野安打1本のみ。ほぼ完璧な内容だった。

女房役の林は、3回2死二塁で左前への先制適時打。8回には、2死一、二塁で左越えのダメ押し2点適時二塁打を放った。チームの全得点を生み「打席内で冷静に対応できた。練習でやってきたことが出せた」と胸を張った。3日の静岡産大戦から打順が4番から3番へと移り、打線が機能。「後ろに良い打者がいるので、何とかつなごうという意識が良い結果につながっていると思う」と充実感を漂わせた。

優勝決定を知ったのは、試合終了から約1時間半後。多くの選手が翌12日の試合に備えて引き揚げる中、2人は球場に残って歓喜の瞬間を迎えた。大石が「春のリーグ戦が中止になり、4年生に良い思いをしてもらいたかったので、素直にうれしい」と話すと、林は「みんなでマウンドに集まりたかったですね」と控えめに笑った。

9日に明治神宮大会の中止が発表され、全国への道が閉ざされた。「目標は後輩たちへ託します」と林。それを受け、1学年後輩の大石は「今回のリーグ戦で自信がついたが、うぬぼれずに今後も頑張っていきたい」と決意を込めた。【河合萌彦】