今季限りで現役引退する日本ハム浦野博司投手(31)が引退登板に臨んだ。

7回2死無走者の場面で登板。スタンドからの大きな拍手を受けてマウンドへ向かう時から、涙ぐんでいた。「マウンドに行くときから、いろいろと思い出して、自然と涙が出て泣いてしまいました」。投球練習中も、必死に涙をこらえながら準備した。

現役最後の対戦はオリックス松井佑。初球は143キロ直球でストライク。2球目はファウルで追い込むと、最後は得意球のフォークで空振り三振。ベンチへ引き揚げると、涙は止まらなくなった。「三振を取ってベンチに下がるときも、みんなが出迎えてくれて、前が見られなくなってしまいました」。顔をくしゃくしゃにしながら、現役最後の舞台を用意してくれた球団、首脳陣、チームメートに感謝するように、何度も頭を下げた。「すべてをぶつけて投げることができました」。プロ7年間の全てを出し尽くした、現役ラスト登板だった。