巨人坂本勇人が広島戦の6回に18号2ランを放ち2000安打へあと2本。生え抜き初の本拠地達成に挑む。

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かつての盟友が見送った先で打球が弾んだ。2点を追う6回無死一塁、巨人坂本が広島薮田のカットボールを強振。偉業達成なら、花束贈呈役に予想された左翼の長野が追いかけた先の左中間席に飛び込んだ。一時同点の18号2ランで2000安打へ残り2本。「すごく光栄で偉大な数字ですけど、今までも1試合1試合、1本1本打つのが大変だなと思ってやっていたので心境はあまり変わらないです」と静かに話した。

プロ1年目の07年9月6日の中日戦、「金本知憲モデル」のバットから2000安打への道が始まった。2年目の途中から「高橋由伸モデル」に変更。微妙にアレンジしながら完成した「坂本モデル」のバットはレッズ秋山、中日大島ら球界のヒットメーカーが愛用する代表的なモデルへと変わった。

師匠の阿部2軍監督と同じ広島での達成はならず、7日のヤクルト戦(東京ドーム)に持ち越された。「打席に立ったら、ヒットを打ちたいというのはずっと変わらない。そういう気持ちがラスト1本になれば、もっと強くなるのか。あと2本なので、ファンの方も期待してくれている。何とか今年中には、という気持ちはあります」。球団の生え抜きでは初となる本拠地東京ドームでの達成を目指す。【久保賢吾】