今秋ドラフトでDeNAから6位指名された静岡商高の高田琢登投手(18)が6日、静岡市内の同校で指名あいさつを受けた。DeNAの吉田孝司顧問兼球団補佐(74)、中川大志スカウト(30)らと顔を合わせ「ドラフト当日は実感がなかったが、改めてDeNAに決まったんだと感じた」と、感慨深げに話した。

指名順位こそ6位だが、球団は高田を高評価。吉田顧問は「左肘の使い方が柔らかく、テンポよく投げるところが魅力。プロに入って、さらにレベルアップしてほしい」。中川スカウトは「うちには左投手が多く、ライバルになると思うが、切磋琢磨(せっさたくま)してほしい」と期待を寄せた。

高田の父で静岡商の高田晋松監督(50)も同席。「今日は、父親としては10%ぐらいの意識」と話したが、球団の帽子をかぶった息子の姿を目にし「本当にプロになるんだなと。だんだんと遠い世界に行ってしまうように感じた」と寂しげ。それでも「マイペースな子ですが、それを崩さずにやっていってほしい」と言葉を送った。

プロ入り後について、高田は「三振を取ることにこだわりたい」ときっぱり。かつて、12年夏の甲子園1回戦・今治西(愛媛)戦で1試合22奪三振の大会新記録を樹立した桐光学園(神奈川)・松井裕樹投手(現楽天)の姿に「かっこいいな」と影響を受けた。はっきりとした理想像を持ちつつ、「まずは1軍入りし、いずれは球界を代表する左腕になりたい」と大きな夢を描いた。【河合萌彦】