甲南大が今季初戦で快勝スタートを切った。

先発の井村多朗投手(2年=徳島城東)が踏ん張って流れを呼び込んだ。1回、先頭打者に左前打を浴びたが、すかさず遊撃併殺打に仕留めた。2安打されるなど、不安定だった立ち上がりを切り抜けると、次第にテンポアップ。自己最速144キロの右腕は6回2安打4奪三振で無失点の力投だった。

井村は「立ち上がりが悪くて、ストレートの調子も悪い。何とかゼロに抑えられました」と振り返った。カーブやスライダー、チェンジアップを駆使し、上手から投げ下ろすスタイルだ。「縦の回転で投げられるように。手元で伸びるストレートのキレを意識して投げています」と話した。打線も序盤から得点を重ね、投打の歯車がかみ合った。