阪神先発のジョー・ガンケル投手(29)が、意地の最少失点で今季2勝目をゲットした。4回に自ら招いたミスから1点を失い、同点に追いつかれた。だがここからがクレバー右腕の本領発揮だ。

「自分のミスから1失点があったけど、最少失点で抑えられて良かったよ」

0を並べて迎えた4回1死一、二塁。投ゴロを自らの野選で満塁にピンチが拡大した。さらに続く京田の遊ゴロを山本が悪送球し同点に追いつかれ、なお1死満塁が続いた。だが、落ち着いていた。この3連戦初戦で逆転負けを喫する4打点をマークされた木下拓相手に、自信のある宝刀カットボールを外角低めに配球。注文通りの二ゴロ併殺に仕留め、逆転を許さなかった。7回途中を3安打1失点。堂々のマウンドさばきだった。

1年目の昨季は先発と中継ぎで28試合に登板したが、勝ち星はリリーフで挙げた2つだけ(4敗)。だが今季は開幕3戦目のヤクルト戦で初の先発勝利をつかんでから2戦2勝と、一気の波乗り気配だ。矢野監督も「安定感がある。ゴロを打たせながら丁寧に投げてくれて。最後あと一人というところも行ってくれた」と2年目の進化を高評価した。

「チームが勝ったことが一番大切で、素晴らしいことだと思う」。メジャー経験はないが、伸びしろたっぷりの196センチ右腕は日本に来て急成長中。昨年の経験も糧にしながら、白星を積み重ねる。【林亮佑】

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