阪神梅野隆太郎捕手(29)が2打席連続タイムリーで勝利に貢献した。

2回はサンズ、佐藤輝の連打に暴投で無死二、三塁となって第1打席を迎えた。サンチェスの外角球に食らいつき、右前打。5試合ぶりの打点で先制点を呼んだ。3回は2点を加え、なお1死二、三塁で左腕大江の内角低めの121キロスライダーをうまく右前に運んだ。

「テルも思い切ってスイングしてくれていて、全体でカバーしたり駆け引きしながら、チームとして出来ることをしていきたい。助けてあげるバッティングができれば。自分はそこでいやらしいバッティングをするのが役割。打席の中で集中して結果が出ればいい」

ルーキー佐藤輝の後を任される7番打者。その役割を理解している。打率は2割2分2厘ながら、これで得点圏打率はリーグトップの6割6分7厘と大きく跳ね上がった。相手投手陣の脅威となって君臨。この日は7番梅野と8番木浪で計4打点と相手の嫌がる攻撃につなげている。

そんな下位打線の重要さを矢野監督も現役時代から感じている。03年には7番矢野、8番藤本から上位へ回して得点につなげたこともリーグ優勝の要因だった。当時を思い起こしながら「03年とか、あそこらへんで活気が出て、上位に回ったり活発になったのでね。そういう打順を自分も打ってたし、そこでチャンスでかえせるっていうのは大きなことやし」と自らにも言い聞かせるように説いた。

梅野は開幕から先発マスクをかぶり続け、今季最初の巨人戦も失点を2ランだけでしのいだ。西勇がぬかるんだマウンドに苦戦する中、女房役として「バッティングカウントでいつもと違う攻めをしたり、下の状況も考えながらゴロを打たせたり」と工夫を凝らした。バッテリーで上がったお立ち台では決めぜりふの「明日も勝つバイ」も飛び出した。チーム3連勝の中心に梅野がいた。【林亮佑】

阪神担当のツイッターはこちら―>

阪神ニュース一覧はこちら―>