新潟はホーム開幕戦で福島に2-1で勝った。前日10日のビジター群馬戦(12○8)に続く白星。08年以来、13年ぶりの開幕2連勝を決めた。高卒ルーキーの佐藤雄飛投手(18=中越)が先発し、5回を投げて被安打5の4奪三振で無失点に抑える好投で初勝利。ホーム開幕戦での大役を果たした。

佐藤はマウンドでクールだった。BCリーグ初登板初先発。大事なホーム開幕戦だというのに涼しい顔で5回を無失点で投げ切った。1回表、福島先頭の佐藤翔にいきなりストレートの四球を許したが、動揺はない。「最初は緊張したけれど3球続けてボールになった時は、もう四球でいいと思った」と気持ちを切り替えた。3回は2死一、三塁。4回は1死一、二塁と、走者を背負っても慌てない。初めて試したツーシームを有効に使う余裕も見せた。

橋上秀樹監督(55)は18歳の高卒ルーキーを絶賛した。「内容。結果。想定していた以上。ひょうひょうとした、評価に値するマウンドさばきだった」。もちろん指揮官には勝算があった。自信を持ってホーム開幕戦を高卒ルーキーに託した。「投手で一番大事なのは精神力。チームの中で、それを持ち合わせている」と度胸を買っていた。ホーム開幕戦先発を言い渡したのは3月28日の練習前。佐藤は「エッと思った。理解も追いつかなかった」と話したが、本番で大役を果たした。

リーグ初登板初勝利を挙げ、ゲームMVPも獲得した。そんな活躍の中でも「最初、緊張したのは自信のつくような練習をしてこなかったから」と言う。自信を持ってマウンドに上がるための練習を繰り返していく。【涌井幹雄】