苦しむキャプテンがついに打った。楽天茂木栄五郎内野手(27)が18日、8日西武戦以来9試合ぶり安打となる勝ち越しの右前適時打を放ち、チームを3カードぶり勝ち越しに導いた。

開幕から13試合連続出場していた主将は、9日ソフトバンク戦を最後に体の張りで4試合に欠場。復帰後も無安打が続いていたが、序盤の得点圏で迎えたチャンスで、快音を球場内に響かせた。

    ◇    ◇    ◇

茂木がチームのために振り抜いた。同点の3回1死二塁。「先に点を取った方が(試合を)有利に進められるかなと思っていたので、勝ち越し点をと思っていた。ランナーをかえすことを考えていた」。カウント2-2、8球目。日本ハム金子の真ん中128キロのチェンジアップに体勢を崩されながらも、打球は一、二塁間を破った。15打席ぶりの安打。二走浅村が勝ち越しのホームを踏むと、茂木は一塁上で右腕を突き上げた。

2年連続で主将に就任した今季は、開幕から絶好調だった。5番で起用され、9日ソフトバンク戦までの13試合で40打数15安打、打率3割7分5厘、3本塁打、13打点。球団初の開幕から4カード連続勝ち越しに貢献した。

だが体の張りで以降4試合に欠場。チームも同期間は2分け2敗で勝利できず「5番を任せてもらっていて、すごくいい形のものが出ていた中で離脱してしまって。チームの勢いをちょっと落としてしまう、ふがいない結果になった」と責任を感じていた。

15日ロッテ戦で復帰も無安打が続き、この日も第1打席は三振だった。「(試合に)出た時もなかなか結果が出ていなかったですからね。いい結果になって良かったです」と一安心。石井GM兼監督も「僕の方がホッとしています」と待望の一打を喜んだ。

シーズンはまだまだ長い。「復帰してからは自分の打撃ができていないですし、打線もちょっと湿りがちだと感じている。僕が打てばもっともっと打線は機能する」。復調のきっかけをつかんだ主将が「ワシンガン打線」の士気を高めていく。【相沢孔志】

楽天ニュース一覧はこちら―>