NPB(日本野球機構)とJリーグが合同で開催する31回目の「新型コロナウイルス対策連絡会議」(Web会議システムにて実施)が10日、行われた。

6都府県に緊急事態宣言が発出されている中で試合開催を継続していくことなどについて、議論した。

NPBの斉藤コミッショナーは「野球のみならず、年間スケジュールを立てて仕事をしている人たち、我々もそうだが、非常に悩ましい問題。同じようなテーマに何度もぶつかり、そのたびに政府と自治体と交渉しながら決めないといけない。あまり好ましいこととは思えない。プロ野球は、無観客は例外中の例外で、ないと思っている。やる意味がないと思う。お客さんが動かれるのと同体なので、ここでどういうスケジュールを立てるか考えないといけないということで、喫緊にいろんな条件を仮定してまとめていく予定」と話した。

Jリーグの村井チェアマンも「私も基本的には同感。会議を重ねている背景は、国民の健康を第一に考えることを大前提としながらも、プロスポーツ興行としては単に競技日程を消化するのでなく、お客様とともに価値を作る。相互作用が強い。観客がいて高いパフォーマンスを出す、選手の活躍が国民の生きがいや張り合い、場合によっては免疫も高める相互作用もあろうかと思っている。昨季は無観客が61試合、有観客が1042試合。今季は無観客は限定的なので1300試合、お客様とともに重ねている。さまざまな対策を講じることで、全く対策を講じないリスクが100だとしたら、リスクを94~95%軽減できるところまでエビデンスを重ねている。こうしたことにおごることなく、社会に伝えていく努力もしたい」と話した。

NPBでは大阪府から無観客開催の継続を要請されたオリックスを除いて、12日から緊急事態宣言の発出地域の球場で無観客から上限5000人の有観客試合に切り替わる。今後、各自治体から無観客開催の要請が相次いだ場合、シーズン中断という判断をする可能性を問われたNPB斉藤コミッショナーは「私が1人で決められることじゃない。有観客じゃないと意味がないと言っているのは、12球団のオーナーがそうおっしゃっている。私もそう思う。もちろん社会状況、医療状況、国民の健康に絡むので絶対に無観客が受け入れられない、というものではない。中断というのは、かなり最終的な決断だと思う。延期という可能性が一番あるんでしょうね。感染率が下がったところに試合をもっていく可能性が高い。インドみたいな状況になれば、みなさんと相談して、お客さんに感染することのないようにしないと」と言及した。