慶大は打線組み替えが奏功し、立大に代わり再び単独首位に立った。8番を打っていた主将の福井章吾捕手(4年=大阪桐蔭)を初めて3番で起用。打線がつながり、15安打11得点で立大を圧倒した。立大は慶大に2連勝すれば優勝だったが、今季初黒星。優勝の行方は次週以降に持ち越された。明大は早大に逆転勝ちし、優勝の望みを残した。早大は連覇がなくなった。

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慶大は初回から狙い通りの攻撃だった。1死一塁で3番福井が右前打で好機演出。4番正木の四球で塁が埋まり、5番下山が中前へ先制の2点適時打を放った。堀井哲也監督(59)は「正木の前後が大事。後ろは下山がいる。前で状態が上がっている福井を使おうと。よくつないでくれた」とニンマリ。福井は、2回には今季1号3ランまで放った。初の3番に「監督の意図をくみ取りました。正木につなぐ役割」と徹した。

3ランは内角直球を捉えた。3番は相手の攻めが厳しくなることを覚悟し、堀井監督の薦めで内角直球を打つ特打を行っていた。「監督には『5分から10分やろう』と言われましたが、30分やりました。成果ありました」と胸を張った。この日から有観客が復活し、応援の中で再び首位に立った。「明日勝たないと、今日勝った意味がない」と、もちろん連勝を狙う。