異例の深夜のドラフト指名会見だった。
オリックスから6位指名を受けたセガサミー・横山楓投手(23=国学院大)の会見が始まったのは、午後11時50分ごろ。時計の針は12時を回り、日付が変わるまで続いた。
「とても目標にしていたプロ野球入りを果たせて、素直にうれしい気持ちが一番です。(オリックスは)キャンプ地が出身の宮崎、清武で、何回か見に行きました。若い選手が力をつけていて、そのピースに自分がなれればいいなと思います」。ユニホーム姿なのは、神宮球場で都市対抗東京都2次予選第3代表決定戦を終えたばかりだったからだ。
プレーボールは午後5時59分。ドラフト会議から約1時間遅れで始まった。3-3の同点で延長に突入。お互いに0が続いた。延長18回表、セガサミーがついに1点を勝ち越し。その裏を抑え、都市対抗出場を決めた。試合終了は午後11時22分。実に、5時間23分の熱闘だった。
試合中はドラフトの情報はシャットアウト…のつもりが、途中、ブルペンに肩をつくりに行った際、周りから「おめでとう」と言われ、指名を知った。「試合中だったんで、正直、実感が湧きませんでした。それどころじゃなくて」と言いながらも、うれしかったという。
試合終了から、およそ30分後。球場のすぐ近くの会見場で横山は喜びを語った。2年前はプロ志望届を出すも、指名漏れ。「悔しいけど、当たり前だと思ってました。課題をつぶしていって、指名されるレベルまで頑張ろうと」。大分にいる妻と1歳になったばかりの息子と離れ、単身赴任で野球を続けてきた。この日は登板はなかったが、都市対抗出場と悲願のプロ入りがかなった。胸を張って、家族を迎えに行く。



