今秋ドラフト候補の151キロ左腕、関甲新大学野球の白鴎大・曽谷龍平投手(3年=明桜)が12日、自主練習でブルペン入り。プロ入りに向け「今年の春、結果を出していけたらいいなと。今はとにかく全員で、春の神宮に出ることが目標です」と力を込めた。

約20分間、低めの制球を意識して投げ込んだ。昨秋リーグでは最多勝(4勝)、最優秀防御率(38回で0・24)、最多奪三振(50)の投手3冠を受賞。高校時代の最速140キロからは11キロもアップした。「とにかく食事の量を増やしました。食が細くて1回では食べきれないので、1日6食に分けて」。大学入学時の体重からは9キロアップし、79キロまで成長した。

元阪神の藤倉多祐(かずまさ)監督(64)は曽谷の性格を「素直な子」と話す。きっかけは2年秋の上武大戦。リリーフで登板するも制球が定まらず、失点を重ねてしまった。ベンチに戻るとふがいない投球を反省し、涙を流した。「あの時にこの子は伸びると思いました。とにかく野球に対して一生懸命」。そこから1年でエースの座に上り詰めた。

ロッテの山口航輝外野手は明桜時代のチームメート。高3の夏は山口が背番号「1」で曽谷が「11」だった。仲間が待つプロの世界へ進むべく、まずは4年ぶりの全日本大学選手権出場を目指す。