神宮球場を駆け回る-。昨夏、智弁和歌山の主将として甲子園優勝を果たした宮坂厚希外野手(3年=智弁和歌山)が14日、東都大学野球の国学院大の1日練習に参加。早速、俊足をアピールした。外野のノックで、素早く打球に反応しキャッチ。「球の強さは、高校と全然違いました」と言うものの、先輩たちに引けをとらないプレーを見せた。

大学では自慢の足をアピールする。50メートル5秒9。智弁和歌山では1番打者として勝負強い打撃でチームを優勝に導いた立役者の1人だ。「もっと上のレベルを目指したい」と、昨夏、甲子園が終わってから、現役選手と一緒に1カ月に一度「走る学校」の指導を仰いだ。「足の着地の仕方から、次の動作に移るまでの動きを学んだ」と、走る動作を1から見直した。正しいフォームで、体幹を使い瞬発力を上げる。「測定はしていませんが、確実に速くなったと思います」と手応え十分だ。

4年後はプロを目指す。中谷仁監督には「ずっと応援しているぞ。頑張ってこい」と力強く送り出された。「中谷監督には、本当にお世話になりました。その恩を結果で返したい。この4年間で、野球も人としても成長して、必ずプロに行けるように、頑張っていきたい」と力を込めた。

宮坂の傍らで、1年生ながら元気に声で盛り上げたのが、昨年春、夏甲子園出場の大阪桐蔭・石川雄大内野手(3年)だ。昨年は副主将を務め「練習の雰囲気はまずは声から。声は調子がない。声だけは全員で出せるようにしてきました」と、早くも存在感は大きい。石川もまた50メートル5秒9の俊足で、甲子園でも代走で出場した。「内野の間を抜ける打球で、足を使って出塁。率を残せる打者になりたい」と笑顔を見せた。

コロナ禍で例年行われていた沖縄キャンプは中止になったが、楽しみな1年生の加入で、活気を増す国学院大。3季連続優勝へー。チーム一丸、好スタートだ。