独立リーグBC・神奈川の川村丈夫新監督(49)が、2月から本格始動している。昨季までDeNAの1軍投手コーチを務めた指揮官は、ナインの動きを「NPBの選手たちと比べても、ポテンシャルは全然劣っていません」と力を込めた。

前任の鈴木尚典現DeNA打撃コーチ(49)から引き継ぎ、今季から指揮を執る。指導方法は「押しつけない」スタイルを貫く。「育ってきた環境は十人十色ですから。それぞれの選手の根本にある良さを引き出すように出来れば。そこが難しいんですけどね」と笑顔で話した。この日の自主トレでは、ブルペンで行われた投球練習を視察。最速154キロ右腕の日高拓海投手に対し笑顔でコミュニケーションを取りつつ、コースに投げ分ける意識の大切さを伝えた。

練習に打ち込む選手のかたわら、人手が少ないことから林裕幸ヘッドコーチ(66)らとともに、グラウンド整備も積極的に行う。「元々好きなんですよ」と、トンボ片手に冷静に答えた。言葉はもちろん、行動で示す新指揮官の下、新生BC・神奈川が高みを目指す。【阿部泰斉】

◆川村丈夫(かわむら・たけお)1972年(昭47)4月30日、神奈川県大和市生まれ。公立の進学校である厚木高から立大、日本石油を経て96年ドラフト1位で横浜入団。通算成績は368試合に登板し、71勝64敗4セーブ防御率3・72。08年の引退後はDeNAの1軍投手コーチなどを務めた。