昨季限りでBC・神奈川を自由契約となった草野球チーム出身で、二刀流の杉浦健二郎投手(23)が、海外での新たな挑戦を始める。

今年4月からフランス1部のモンペリエへ加入することが決まった。22日、現在の心境を明かした。「言葉も文化も日本とは全く異なると思いますが、いち早く順応して、良いパフォーマンスが発揮できるように頑張ります」と意気込んでいる。

異色の経歴に「フランス」が加わる。高校(神奈川・麻溝台)時代はバドミントン部に所属。中大在学中は野球部未所属ながら、草野球チームでプレー。BCリーグのトライアウトで150キロをマークし、20年からBC・神奈川に入団した。昨年4月、エンゼルス大谷の活躍からヒントを得た鈴木尚典前監督の提案で、外野手の練習も始めた二刀流だ。

母親がフランス出身ということもあり、以前から興味を持っていた国だった。モンペリエからは、強肩に加えてユーティリティー性も高く評価されている。「投手、野手両方やることになりそうです」と二刀流は継続するつもり。

現在は、社会人野球のクラブチーム「一球幸魂(いっきゅうさいたま)倶楽部」でプレーし練習を重ねている。これまでも、自分で道を切り開いてきた杉浦。「かねてフランスで生活したい気持ちがありましたので、今回野球選手としてフランスに行けることはとてもうれしいです。野球だけでなく異国での生活を楽しみ、フランス語と英語がマスターできたら尚良しです」。1歩1歩、力強く進み続ける。【保坂恭子】