3連覇を狙う慶大の今秋ドラフト候補左腕、増居翔太投手(4年=彦根東)が苦しみながらも、現役で最多となる8勝目を挙げた。6回を被安打1の1失点にまとめ、東大に16-2で快勝。

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粘って踏ん張って、増居はマウンドに立ち続けた。7点リードをもらった直後の1回裏。先頭への四球から1死二、三塁として、味方の失策が絡んで1点を返された。「調子はよくなかった」と自分の不調を冷静に受け止めた。イニングを重ねても、制球しきれない。3、5回には2者連続など計6四球。そんな中でも許した安打は初回の1本だけで、走者を背負ってもゴロを打たせてしのいだ。現役投手では最多となる8勝目を挙げ「四球が多すぎるのが反省点。それでも、初回の1失点で踏みとどまれたことがよかった」と話した。

本来は制球力のいい技巧派左腕で、堀井哲也監督(60)は「粘って相手打線を抑えてくれた」と評価。増居は、今後の課題に「ボールの質がよくなかった」と挙げた。次戦は23、24日の立大戦。「1週空くので、調子を上げていけるようにしたい」と見据えていた。