昨秋王者の静岡大が東海大静岡を9-2の逆転で下し、開幕4連勝とした。チーム初の2季連続優勝に向け、前進。永井結登(ゆうと)主将(4年)は「まだ甘い部分はあるけど、勢いをもってできている」。2点を先制されたが、終わってみれば快勝だった。

下位打線が奮起した。2-2の7回裏2死一、二塁。7番永井が左前に勝ち越し適時打を放った。「データ通り、初球のスライダーを打った。少し詰まったけど、うまく打てた」。狙い通りの一打で勢いに乗った。続く8番荒井瑞紀内野手(3年=静岡東高出)も、左前に2点適時二塁打。3回以降、無安打投球を続けたエース吉田哉太(かなた、3年=浜松西高出)の力投に、終盤で応えた。

開幕前はコロナ禍で練習試合を行えなかった。実戦不足に加え、練習時間も1日2時間だけ。それでも、選手を分散。守備、打撃など3種類に分けたメニューを交代で消化し、限られた時間を有効に使った。永井は「不安もあったけど、『ミスは当たり前』と良い意味で開き直れている」。精神的にも前向きに捉え、開幕ダッシュにつなげた。

17日も東海大静岡との連戦。荒井は「今日は今日。もう1度気を引き締めて絶対に勝ちたい」と言った。浮かれず、頂点へと突き進む。【前田和哉】