明大・蒔田稔投手(3年=九州学院)が被安打5の2失点で初完投し、早大から白星を挙げた。

田中武宏監督(61)は継投のプランが頭にあったが、ベンチで蒔田は「嫌です。代わりません」と何度も断った。ブルペンでリリーフ陣が準備を始めた中盤以降から調子を上げて、6回以降は安打を許さなかった。

9回2死、最後の打者から空振り三振を奪うとマウンドで大きくガッツポーズを決めた。蒔田は「序盤は指にボールがかからなかった。(中盤から)だんだんできて、納得のいくボールがいき始めた。最後は楽しくピッチングできました」。田中監督は「後ろ(の投手)が準備をし出すと、ギアが入ったみたい」と振り返った。

蒔田は昨秋リーグ戦の早大戦で、中継ぎとして4番手でマウンドへ。9回2死から逆転負けを喫し、敗戦投手となった悔しさを、ひと冬忘れられなかった。完投で嫌な思い出を払拭し「自信になるけど、先は長いので手を抜かないで取り組みます」と話した。

▽早大・小宮山悟監督(主砲蛭間に三塁打が出たが、守りのミスも出て開幕から3連敗) エラーがね。情けないエラー。なんとかしないと。蛭間にはやっと1本出て、変わるかなと期待している。明るい兆しではある。