全パが誇る若き快速リリーバー2人が輝いた。まずは、ロッテ小野郁投手(25)だ。5回に登板すると、最速157キロに変化球も交え、阪神中野、ヤクルト塩見、阪神近本を3者連続空振り三振。「代役ではありますが、このような舞台に立たせてもらって、地元で夢のような時間でした」と打ち明けた。福岡出身。チームメートの東條が新型コロナ陽性で出場辞退し、前日に代替出場が決まった。「東條さんの分まで」の思いが実った。

6回を継いだ西武平良海馬投手(22)も負けていない。計9球、最速158キロのオール直球勝負。ヤクルト山田、阪神大山と、全セのスラッガーから空振り三振2つ。力強く3者凡退に抑えた。「出来は100%ですね! 調子も良かったと思います」とにんまり笑った。ベンチ裏に引き揚げると、楽天則本やオリックス山岡から「平良、えぐい!!」。これ以上ない褒め言葉をもらった。

混戦のパ。首位ソフトバンクから5位オリックスまで2・5ゲーム差にひしめく。小野が「後半戦も今日みたいなピッチングをできるように頑張りたい」と言えば、平良も「ライオンズに戻ってからも今日のようなピッチングをしたい」。秋に最高のエンディングを。ともに、そう感じさせるオールスターマウンドだった。【古川真弥】

 

◆小野郁(おの・ふみや)1996年(平8)10月23日、福岡・久留米市生まれ。西日本短大付では1年秋から4番投手。甲子園出場はなし。14年ドラフト2位で楽天入団。15年8月19日西武戦でプロ初登板。19年オフに楽天へFA移籍した鈴木大地の人的補償としてロッテ入り。通算166試合で2勝6敗、防御率4・17。175センチ、78キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2700万円。

【球宴】全パ日本ハム清宮幸太郎がサヨナラ弾!山川劇場!本塁打にフリップ芸/ライブ速報詳細>>