ロッテ佐々木朗希投手(20)の公式戦復帰マウンドは、自己ワースト5失点のほろ苦さが残った。80球前後の球数を首脳陣が設定した中で、6回途中86球での降板で今季2敗目。「全体的に精度が良くなかったので、打たれるべくして打たれたなという感じで悔しいです」と振り返った。

3回表、仙台の空に稲光が広がり、急に風が強まると、4回裏にやはり雨が降ってきた。一時中断。「雨もあって難しかったんですが、途中までは粘りながら投げられていましたが」。4回は再開後をしのいだが、再び風雨が強まった6回に勝負球がやや甘くなり、5安打集中で逆転された。

7月1日の楽天戦の試合中、右手中指のマメをつぶした。同27日の球宴第2戦で登板したが、公式戦は約1カ月ぶりの登板。患部は「大丈夫です。問題ありません」とし「次回は長いイニングを投げてしっかりリードを守れるように頑張ります」と修正を口にした。

直球平均球速は154・3キロで、7月1日の登板より3・6キロ落ちた。一方で5回は直球4球に対し、カーブ3球、フォーク7球と珍しく変化球が中心に。高いリリースからのカーブは効果的で、井口監督は「自分の中で抑えながらコントロール重視でいってたと、そう見えたので」とスタイルを評価した。球宴時には「全試合投げられるように、1回も抹消されず最後まで投げきれるように」と目標を掲げた。まずは戻ってきた。激化する優勝争いで、次こそは今季7勝目が求められる。【金子真仁】

▼ロッテ佐々木朗希がプロワーストタイの5失点。6月3日巨人戦の5失点(自責点4)に並び、自責点5は初めて。被安打8は21年7月9日日本ハム戦、前記巨人戦に並ぶ自己最多。4連打、イニング被安打5、イニング4失点いずれも初めてだった。

○…ベテラン唐川が今季初登板した。8回に登板し、カットボールを中心に無失点に抑えた。「いい入りができたんじゃないですかね」と井口監督。東條の復帰が見えてきたものの、この日はオスナ、小野、坂本とリリーフ陣のコロナ陽性判定が相次いだ。井口監督は「勝ちパターンのメンバーもだいぶ…」と声を落としつつ「いるメンバーで、いいチャンスだと思うので頑張ってほしい」と期待を寄せた。

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