阪神の先発藤浪晋太郎投手(28)が、7回4安打1失点で降板した。

無四球で10奪三振の快投も打線の援護に恵まれず、またしても勝ち星はお預けとなった。

藤浪は球団を通じ「いろんな球種をバランスよく投げ込むことができましたし、全体的に良いテンポで投げることができたと思います。今日だけで満足せず、この投球をこれからも続けていけるように、次回に向けてまたしっかり準備したいと思います」とコメントした。

完璧な立ち上がりをみせた。150キロ台後半の直球と150キロ前後のスプリット、カットボールを軸とした投球で、ストライク先行でカウントを有利に運び、3回まで毎回2三振ずつ奪った。中日打線1巡目をパーフェクトに封じた。4回は先頭岡林に中前打を打たれ初めて走者を出したが、後続をピシャリと抑えた。

圧巻は5回。先頭の大阪桐蔭の先輩平田を高めに浮き上がる158キロ直球で空振り三振。木下は外角低めにビシッと決まるこの日最速の160キロ直球で見逃し三振。最後は石垣を151キロ直球で見逃し三振。3者連続三振で、5回までで早くも今季最多の10三振に到達。20年7月30日ヤクルト戦以来、2年ぶり21度目の2桁奪三振となった。

しかし両軍無得点の6回、先頭土田に中前打を浴びると、犠打と暴投で走者は三塁へ。岡林に一塁側への絶妙なセーフティースクイズを決められ、先制点を献上した。直後に二盗を決められ、後藤に右前打を許し1死一、三塁のピンチを背負ったが、阿部をカットボールで遊ゴロ併殺打に仕留め、最少失点にしのいだ。7回も難なく無失点に封じたが、8回のマウンドからは岩貞が上がった。

前回4カ月ぶりの1軍戦先発を務めた6日広島戦(マツダスタジアム)では7回途中2失点の力投も、最終回に逆転サヨナラ負けで今季初勝利はお預けとなっていた。この日は打線の援護をもらえずに、再び勝ち星は次戦以降に持ち越しとなった。

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