主将の活躍で、中大が亜大を破った。ドラフト候補に挙がる北村恵吾内野手(4年=近江)が2回に先制のソロ本塁打を放てば、タイブレーク延長10回には2死満塁から押し出し死球でサヨナラ勝ちを決めた。国学院大は守護神・楠茂将太投手(4年=旭川大高)の好救援で延長11回タイブレークを制し、青学大は2本の本塁打などで先勝した。

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狙い通りの球を仕留めた。中大・北村は、亜大青山対策として変化球に絞って練習を積み、先制弾につなげた。2回、外角のスライダーを左翼席へ。「完璧でした」と笑った。第1週駒大戦2戦目の後、無安打に清水達也監督の前で涙した。「主将として自信をもて。逃げるな」と声をかけられ、自分を見つめ直すきっかけをつかんだ。延長10回には「出塁しようという気持ちだけ」と押し出しのサヨナラ死球。「チームを勝たせる試合を増やしたい」と意気込んだ。

 

青学大は1点先制されて迎えた3回、先頭の佐藤英雄捕手(3年=日大三)が左越えのソロ本塁打を放った。「相手の山内君のリズムを崩すため」とセーフティーの構えをするなどテンポを崩し、直球を捉えた。なお無死一塁からは中島大輔外野手(3年=龍谷大平安)の右越え2ラン本塁打で勝ち越し。中島は「初球から積極的に振っていく、という徹底がチーム全体でできていた」と好調の要因を口にした。

 

▽日大・片岡昭吾監督(投手陣について)「本塁打は隙というか用心が足りなかった。その後の岸川がしっかり抑えてくれたのが収穫。帰ってもう1度練習して、明日に臨みます」

▽亜大・生田勉監督(先発の青山について)「球威、スタミナ、制球力がない。簡単に失点する。エースがきちっとした投球をしないとチームに勢いがつかない。今後に期待をしたい」