西武山川穂高内野手が自身初のサヨナラ弾となる41号2ランを放ち、目前でのソフトバンクの胴上げを阻止した。歴史的な混パの優勝の行方を最終戦までもつれさせた。

1-1の延長11回2死一塁。山川が藤井の136キロフォークを完璧に捉えきった。いつもは最大限に長く持つバットを前のモイネロとの対戦から、わずかに短く、余らせて持っていた。1発狙いは変わらないが、速球と鋭い変化球への柔軟な対応策が当たった。打った瞬間に確信できる完璧な一撃を左翼席中段に運んだ。「初めてのサヨナラホームランなので、とてもうれしい」。劇的アーチで、引き分けでも優勝だったソフトバンクの悲願も打ち砕いた。打点も90。再び単独トップに立った。

試合前の円陣では「3点取りましょう」とチームを鼓舞した。その言葉も自らの一振りで実現させた。「CSでも対戦するチーム。よかったです」。3位から目指す下克上。消化試合の中で、その弾みにもなりそうな価値ある1発だった。

▽西武辻監督(ソフトバンクの胴上げを阻止)「別にされたら、されたで、それはもう結果だが、選手もそうしたくないと思っているだろう。最後まで戦っている姿を見せないと」

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