東大が9回、土壇場で追いつきながら、エース井沢駿介投手(4年=札幌南)が制球を乱し、サヨナラ負けした。

1点を追う9回2死、無走者の場面から見事な攻撃を見せた。2番林遼平二塁手(4年=甲陽学院)が左前打で出塁。代走の伊藤翔吾外野手(4年=開成)が二盗を決めると、4番の中井徹哉遊撃手(4年=土浦一)が右前適時打を放ち、追いついた。

ところがその裏、井沢が制球を乱してしまう。1死後に四球を与え、けん制悪送球で走者を進めると、このあと連続死球。満塁となって、なおもストレートの四球と続け、サヨナラ負けした。

井沢は「右打者の内角を狙った球が抜けてしまって。球数が増えて、課題だった制球(不足)が出た。詰めが甘かった」。9回の19球を含め、計128球を投げた。井沢には20年秋の明大戦以来となる2度目の完投となったが、勝利をつかむことはできなかった。