明大が立大に連勝し、勝ち点を4に伸ばして勝率で首位に立った。8回、宗山塁内野手(2年=広陵)のリーグ戦通算61安打となる2ランで逆転。4投手の継投で接戦を制した。この結果により、優勝の可能性は明大と慶大の2校に絞られた。

最終週(11月5、6日)の早慶戦で、慶大が勝ち点を挙げれば優勝。勝ち点を落とせば、明大が優勝となる。

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宗山の1発で、逆転勝利を引き寄せた。1-2で迎えた8回無死一塁で打席が回ってきた。4球目に二塁走者が盗塁し、カウント2-2の6球目。「なんとか(走者を)三塁に行かせることができれば、得点の可能性が増すので、右方向を意識した」と甘く入った138キロを完璧に捉えて右中間スタンドへ運んだ。今秋4号の逆転2ラン。表情を崩さずにダイヤモンドを回った。第3打席までは無安打で「それまでふがいない打撃だったので、チャンスで回ってきて何とかしようと思った」と振り返った。

爽やかな笑顔がトレードマークで、チームメート公認の“明大のプリンス”。1年春からリーグ戦に出場しており「どんな攻められ方をしても継続して結果を残すこと、同じような状態で結果を残すことが難しい。引き出しは増えたと思う」。日々、淡々とバットを振る姿が努力の証しだ。田中武宏監督(61)は「同じリズムでやれる。それを高めていると日々感じる。一喜一憂しない」と評する。通算61安打に到達し、通算最多安打記録131安打を持つ明大OBの阪神高山の2年秋時点とわずか1本差。残り4シーズンでどこまで記録を伸ばすか、目が離せない。【保坂恭子】

▽明大・村松開人主将(リーグ最終戦を終え) いつも通りを心がけて、勝ちにつながって良かった。ふがいない4年生で、下級生が多く活躍してくれた。来年以降に期待したい。