阪神からポスティング制度でメジャー挑戦を目指していた藤浪晋太郎投手(28)がアスレチックスと1年契約で合意したことが米国時間13日(日本時間14日)、両球団から発表された。
同17日(同18日)に現地で入団会見が開かれる。ア軍本拠地があるカリフォルニア州オークランドに滞在中の藤浪は移籍決定を受け、日刊スポーツに心境を激白。同学年のエンゼルス大谷翔平投手(28)とのガチンコ対決を待ちわびた。
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藤浪はアスレチックス移籍決定を受け、早速「夢対決」へ感情を高ぶらせた。同じア・リーグ西地区にはエンゼルスも所属する。高校時代のライバル大谷とは、早ければ米国時間3月30日からの開幕3連戦中に対決する可能性がある。
「はるか遠い次元に行ってしまった“同級生”だけど、対決の可能性があることをうれしく思います。楽しみです」
もう甲子園春夏連覇を達成した大阪桐蔭エースと花巻東エースの関係ではない。大谷はメジャーでも二刀流の先駆者となり、21年にア・リーグMVPを満票受賞したスーパースター。純粋に胸を借りるつもりだ。
現地時間の前日12日、契約へ最後の障壁だったメディカルチェックを無事クリア。この日、ア軍の公式ツイッターがユニホーム姿の写真に「藤浪晋太郎投手、アスレチックスにようこそ」と日本語の歓迎メッセージを添えて入団を伝えた。
「素直にうれしく思います。チャンスを与えてくれたアスレチックスとオークランド、携わってくださった皆さんに感謝したい」
1年契約で年俸325万ドル(約4億3900万円)。100万ドル(約1億3500万円)の出来高払いもつく。背番号は尊敬するパドレス・ダルビッシュの代名詞「11」が最有力。昨季3勝右腕への破格待遇には結果で恩返しする。
通算9度のワールドシリーズ制覇を誇るア軍といえば、ビリー・ビーンGM(現オーナー付シニアアドバイザー=60)らがデータ野球を実践する姿を描いた書籍「マネーボール」でも知られる。藤浪は映画版を「アメリカ行きの飛行機で見ました」と明かし、「歴史と伝統のある球団という印象ですかね」と予習もバッチリだ。
「先発のチャンスがあると聞いています。その気でスプリングトレーニングに取り組みたいし、アピールしていきたい」
バッテリー組のアリゾナキャンプインは現地時間の2月15日。今後の野球人生を左右する先発ローテ争いへ、197センチ、98キロがモチベーションの塊と化している。【佐井陽介】
◆「マネー・ボール」 資金難を乗り越えてアスレチックスを強豪に育て上げたビリー・ビーンGMらを描いたマイケル・ルイス氏の著書。自身もメジャー選手だったが大成せずに終わったビーンGMは、野球界に新たなデータ分析をもたらしたセイバーメトリクスを駆使。打率だけでなく出塁率、1打席ごとの球数、さらに守備、走塁にいたるまで、データ重視の戦術、戦略を練り、強化を進めてゆく。11年には主演ブラッド・ピットで映画化された。
○…選手会長の近本が同い年でアスレチックスへの移籍が決まった藤浪にエールを送った。「うれしいですよ。自分の夢を追いかけてやれるっていうのはすごくうらやましい。彼にも(メジャーで)求めるものがあると思うので、向こう行ってどうなるのかは分からないですけど、それが晋太郎の姿なので頑張ってほしい」。鹿児島・沖永良部島での自主トレ中、近本なりの言葉で思いを込めた。
○…高橋がアスレチックス入りが決まった藤浪に成長を誓った。鳴尾浜で自主トレ。常葉学園橘(現常葉大橘、静岡)2年時、夏の甲子園開会式で1学年上の藤浪と対面。入団後もキャッチボールを行ったり、投球を見て「打者を圧倒する面でストレートが大事だと感じさせてくれた」と学んできた。現在、左肘のリハビリに励む左腕は「しっかり投げていた時の自分よりも成長を見せていこうという感じ」と、海の向こうに飛躍を届ける。
○…平田ヘッドコーチが、アスレチックス移籍が決まった藤浪にエールを送った。甲子園で取材に応じ、メールで「おめでとう。GOOD LUCK」と送ったことを明かした。2軍監督時代に再調整中の藤浪が「いろいろ試行錯誤しながらやっていたのを見てきた」と振り返り、「(エンゼルス)大谷と同じリーグなんでしょ? 大谷に追いつけ追い越せでやってほしいよな。ダメだったら帰ってくるなんていう考えは毛頭ない。成功しなきゃいかん」と熱いゲキを飛ばした。



