リーグ最多優勝の大体大が勝ち点を獲得。開幕戦を落としたが、連勝で大阪電通大を下した。

試合を決めたのは控えのキャプテンだった。1-1の8回1死満塁。代打で主将の清水正義外野手(4年=聖光学院)が打席に入った。中野和彦監督(64)から打席に入る前に「外野フライでいいから楽にいけ」と声をかけられた。清水も「引いたら絶対にダメだと思った。キャプテンとして何としても塁に出ようという気持ちは強かった」と強気。3-1から際どい球を選んで押し出し四球として勝ち越しに成功し、「フォアボールになった瞬間は緊張が解けた。本当に良かった」とほえた。さらにこの回、追加点を奪って一気に試合を決めた。

昨春リーグ後に部員間の投票で主将に任命された。「僕らの代から大阪体育大学を大きく変えよう」とベンチでの声かけや野球以外の取り組みを変えた。実際に部員の気持ちの変化もキャプテンとして感じ取っている。

今春は主将として迎える最後のリーグ戦。「全員で戦うことをチームで思ってやっている。今日はそれが体現できた」と束になった8回の攻撃だった。もちろん狙うは19年春以来、8季ぶりの優勝と全国大会の出場だ。清水は「4回生はこの春で抜けるメンバーもいるので、悔いの残らないリーグにしたい。阪神リーグで一番長い春にしたい」と気合十分だ。