首位の関大が同大に競り勝って2勝1敗で勝ち点を4に伸ばし、2季連続優勝に大きく前進した。

今節はエース金丸夢斗投手(3年=神港橘)を右膝故障で欠く正念場。この窮地を全員でしのいだ。

初回は4安打に3四死球を絡めて一挙4点を先制。しかし2回、先発荒谷紘匡投手(2年=佐賀北)が同大打線につかまった。先頭の4番松井涼太外野手(4年=東邦)を三塁打で出すと、その後3安打を浴びて3失点。1点差に詰め寄られた。

なお1死一、三塁のピンチで救援した茶谷哲兵投手(4年=西宮東)が後続を断った。4イニング目の5回に先頭を四球で出したところで、3番手でマウンドに上がったのが、岩井将吾投手(3年=高田商)だ。この回を2者連続三振で切り抜けると、9回まで5イニングを無失点のロングリリーフ。その間に打線も2点を追加し、力投する岩井を援護した。

岩井は「変化球で三振を取れたことがよかった」と振り返った。これまでグラブを持つ左手を高く上げていたが、今春のキャンプで下げたフォームに修正。球威のある直球に加えコントロールが良くなった。今季は大学初勝利を含む3勝と飛躍。エース不在の試合で勝利に貢献した。

今季も関大は金丸の活躍で優勝争いの先頭を走ってきたが、その大黒柱は前節の立命大戦で右膝を負傷していた。同級生である岩井には今節、懸ける意地があり、「金丸のためにも勝ちたかった」と胸を張った。3投手でつないで同大を振り切り、早瀬万豊監督(64)は「ほかの投手の成長につながった。全員の力で勝てた。結果的に金丸の休養にもなった」と、ほっとした様子だった。

金丸は順調に回復に向かっており、キャッチボールも再開。20日からの次節、最終節となる近大戦で復帰する見込みで、ここで勝ち点を挙げれば優勝が決まる。岩井は「いつもどおり一戦必勝で臨みたい」と意気込んだ。【村松万里子】