西南大が6-2で九大を下し、5勝2敗で優勝戦線に踏みとどまった。最速145キロの長身右腕、茶屋野洋輝投手(3年)が新球ツーシームで要所を抑え、7回8安打1失点で春4勝目(通算12勝)。残り3戦。昨秋も5勝を挙げたエースは「任されたところで役割を果たす」と話し、スクランブル態勢で、18年秋季リーグ戦以来、通算7度目の優勝を目指す。

西南大が「マエケン2世」の好投で、優勝戦線に残った。1試合も落とせない緊迫感の中、米メジャー・ツインズ前田健太投手に憧れるエース茶屋野が、7回8安打1失点。序盤は球が上ずり、制球に苦しんだ。だが、3回以降は「スライダーの感覚が良くなり、直球と変化球五分五分で打たせた」と立ち直った。

左打者には新球ツーシーム、右打者には自慢のスライダーで翻弄(ほんろう)。5回に1死満塁のピンチを背負ったが、投げる瞬間は「マエケン」ばりに歯を食いしばる気迫で後続を断った。183センチ、85キロのガッチリした体格から角度ある球を強気で投げ続けた。

残り3戦で、東和樹監督(49)が「2敗のまま、優勝決定戦で勝つイメージで準備している」というリーグ終盤戦へ向かう。茶屋野も「他の投手の力を借りながら、勝って優勝できれば」とし、スクランブル登板の覚悟だ。獅子奮迅の活躍で、18年秋以来の優勝に導く。【菊川光一】