三菱重工Westが準決勝進出を決めた。

先発した最速150キロ右腕ルーキー、鷲尾昂哉(こうや)投手(23=関大)が9回111球4安打で完封。「部署の方が(スタンドに)応援に来ていただいて、これまでの試合よりハイになった」と初々しく登板を振り返った。

大阪ガスとは、5月1日のJABA京都大会決勝以来の対戦。前回に引き続き、今回も完封で相手打線を18イニング連続無失点に封じた。「相手が早打ちでゾーンを狙って打ってくれた。スプリット、フォークを投げて早めに追い込んだ」狙い通りの投球で相手を抑え込んだ。

津野祐貴監督(36)は鷲尾について、「序盤はフォークがあまり落ちていなかった。中盤以降はかなり落差が出始めてカウント球として使えて、内容はよかった」と評価。持ち味について、「(185センチの)長身から投げ下ろす角度と低めに垂れないまっすぐがいい。高めの強いまっすぐがバッターからすると厄介」と話す一方、「頼もしすぎて。点をとられるところ見たことない。素晴らしいピッチャー」と絶賛した。

この春、守安玲緒コーチ(35)に教えてもらって取り入れたトレーニングが好調の要因だ。「体幹(を鍛える片脚での)脚上げで体がぶれなかったらいい球がいく」

社会人の投手として見据える先は、プロの世界だ。「(指名解禁の)来年が勝負なので、1年結果残して、2年目さらにいいピッチャーになりたい」。成長著しい右腕は、まず都市対抗への出場権奪取を目指す。【中島麗】