北海道ガスが札幌ホーネッツを9-1の8回コールドで下し、リーグ戦3戦全勝で3年連続3度目の本大会出場を決めた。

4回1死一、三塁で7番東海林寛大捕手(27=日大)が左越えに決勝3ランを放つなど、チームは4本塁打を含む先発全員の15安打を記録。1次予選で敗戦した相手に勝利し、代表権を獲得した。16日に組み合わせが決まる本大会(7月14日開幕、東京ドーム)では、北海道勢通算100勝目を狙う。

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北海道ガスが一発攻勢で勝利をたぐり寄せた。まずは4回1死一、三塁で7番東海林が内角直球をとらえ「人生で1番飛んだかもしれない」と左越えに先制3ラン。5回1死から3番佐藤槙平右翼手(23=城西国際大)、4番指名打者の寺田和史外野手(27=東北福祉大)の2者連続本塁打で点差を5点に広げた。8回には先頭の8番安田大将三塁手(25=亜大)が中越えにソロアーチ。本塁打4本含む、先発全員の15安打で勝利をつかんだ。

1次予選では苦杯をなめさせられていた。札幌ホーネッツに4-5と敗戦。敗者復活戦を勝利してはい上がり、2次予選に進んできた。この日は8回コールド勝ちに東海林は「リベンジというか、絶対に負けられないという気持ちだった。結果的に勝ててよかった」と胸をなで下ろした。

今年4月から前東芝監督の工藤賢二監督(47)が新たに就任。チームの課題でもあった打撃改革が始まった。1次予選開幕前には、振り込み期間として、約1週間ほど徹底的にバットを振った。ティー打撃を中心に1箱100~150球程度を2セットほど打ち、マシンや投手が投げる球を打つなど強化してきた。東海林は「全力で振るので手の皮がずるむけ」。手にマメをつくった安田は「振る力やスピードは上がっているなと感じる。打球の強さ、飛距離も上がっている」と成果を感じている。

胴上げされた工藤監督は「ほっとしました。本当によくやってくれた」と選手をたたえた。18年創部のチームは3年連続3度目の都市対抗本大会出場となる。昨年は1回戦で強豪東芝を撃破し全国初白星を挙げたが、2回戦敗退。北海道勢として都市対抗通算99勝で、100勝に王手をかけている。東海林は「挑戦できる権利が取れた。しっかり取りにいきたい」。節目の勝利を目指して東京ドームに乗り込む。【山崎純一】